コレステロールについて

まだまだ残暑が厳しい毎日ですが、体調を崩されていませんか。

 

ところで、皆様、毎年の健診、受けていらっしゃいますか。

受ける前は、はらはらどきどきしている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし受けてしまえば、終わった安心感で、健診結果をあまり気にせずそのままにしてしまっていませんか。

 

今回はコレステロールのお話を少ししたいと思います。

 

コレステロールとは

脂質の一種で、人間の血液中だけでなく、脳、内臓、筋肉など全身に広く分布しており、細胞の膜やホルモンを作る材料になる大切は物質です。

血液中にはいわゆる悪玉と言われるLDL粒子により運ばれるLDLコレステロールと、善玉と言われるHDL粒子により運ばれるHDLコレステロールがあります。LDLは肝臓で作られたコレステロールを全身に運び、HDLは余ったコレステロールを回収する役割があります。

 

この二つのコレステロールのバランスが崩れて、血液中のLDLコレステロールが過剰になるのが脂質異常症と呼ばれる状態です。この状態ではLDLコレステロールが血管の中にたまりこみ水道管がさびたように血管が細く硬くなり動脈硬化が起こります。そうなると血流が悪くなって動脈硬化が進行し心筋梗塞脳梗塞などを招く可能性へと進んでいくのです。    

                                                          f:id:suzukichoclinic:20200909143035p:plain

健診で異常を指摘されたら・・・

 

下の表に当てはまると脂質異常症という状態です。どのような対策・治療を行うかは、年齢、性別などの数値以外の因子を考慮して判断します。

 

LDLコレステロールは高値になっても自覚症状がなく、健診で数値を見て初めて自分の状態を知ったという方も多いです。

 

 いつの間にか動脈硬化が進み、生命を脅かす重大な病気を引き起こす前に、自身の健診結果に目を向けて、早めにかかりつけ医を受診して相談しましょう。

 

当院では動脈硬化の検査や頸動脈エコーを行っております。食生活についての栄養指導、生活習慣の改善、などスタッフ一同で皆様の健康をサポートさせていただだきます。

些細なことでもご相談ください。

                                                                    f:id:suzukichoclinic:20200909143152p:plain

 

表 脂質異常症診断の目安

血液中の脂質

異常値

LDL コレステロール

140 mg/dL 以上

HDL コレステロール

40 mg/dL 未満

トリグリセライド

150 mg/dL 以上

Non-HDL コレステロール

170 mg/dL 以上

(日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2017 年版.日本動脈硬化学会2017)をもとに作成