女性も注意!睡眠時無呼吸症候群

 先日、「知らないうちに日暮れが早くなりましたね~」と患者さんと話していたところですが、気づけは今日は九月四日。確実に季節は進んでいますね。

 

ウイズコロナの夏休みが終わり、新学期が始まりました。

皆様はどのような夏を過ごされましたか。

 

ところで九月は和風名月で“長月”いいます。

日の入りが早くなり夜が長いと感じるようになり

“夜長月”とよばれたことからきているようです。 

 

また九月は“寝覚月”ともいわれています。

 

夜が長くなり、また冷え込むようになるので、

寝ている間寒さに目覚めてしまうのですね。

寒さだけではありません。秋はどことなく心寂しくなる季節、

あれこれ思いめぐらし眠りが浅くなり、夜中に目覚めてしまう。

 

 

季節が変わっていくこの時期、ぐっすり眠れるように気を付けたいものです。

 

少し前に睡眠時無呼吸症候群の話を書きました。この病気は男性に多く、女性の罹患率は男性の約半分といわれています。しかし女性の場合、更年期以降で急増します。

 

女性ホルモンの分泌が活発な時は、ホルモンの呼吸亢進作用に助けられ、また男性とは違った上気道の解剖学的構造、体脂肪の沈着様式が、女性の罹患率が低いことに影響しています。

 

女性の場合は、不眠、うつ、動悸などの訴えで受診することが多いため、睡眠時無呼吸症候群の発見が遅れがちです。ホルモンのバランスがくずれ、睡眠障害が生じていることに気が付きにくいのです。

 

まさか、睡眠時無呼吸が原因だったなんて、おもいもよらなかった・・・・という方が、割といらっしゃいます。

 

更年期だけではありません、妊娠中は子宮の拡大により横隔膜が押し上げられ、呼吸効率が低下します。また体重増加により、首回りが太くなったりすると、睡眠時無呼吸症候群を増加・悪化させてしまいます。

 

妊娠中の睡眠時無呼吸症候群は、高血圧のリスクを高めますし、胎児の発育障害をきたすリスクが上昇し、早期出産が増加することが報告されています。

 

普段からいびきをかく方、妊娠中にいびきをかくことが増えた方は、要注意です。

男性の睡眠時無呼吸も見逃されやすいのですが、女性の睡眠時無呼吸もすごく見逃されています。

 

妊娠中でも、睡眠時無呼吸症候群の検査は簡単に出来ますし、治療もできます。

 

心身の不調があれば、一度ご自分の睡眠を気にしてみてください。

そして心配な方は、ぜひ相談してくださいね

ぐっすり寝て目覚めのいい朝を迎えましょう